七味をかける

日がなごろごろ

ぐるぐる回る


雨が降っている、傘がない


1.
たまに、又吉くんが読書芸人で言っていた言葉を思い出す
「面白くない本はなくて、その本を読むときではなかっただけ」というようなこと

きっとそれは普遍的な事実で、「本」の箇所を「音楽」にしても「仕事」にしても「人」にしても当てはまると思っている

面白くないものはきっとない


2.
後から読んだときのメモほど意味が分からなくて面白いものはない
その時はキーワードになっていても後からみると容量を得ず、過去の自分との乖離を感じるから

最近読んだ本の中に「メモすることはどうでもいいことだから、メモをすることで頭の中から出して忘れてしまえ」「記憶の整理がうまい人は忘れることがうまい人だ」というようなことが書いてあった
振り返ってみると、たしかに覚えていたいことはちゃんと覚えていて仔細はなくてもなんとなく「自分のものになった」というような感覚がある

付箋に残った走り書きは何を思ったときのことなのかしらね



3.
丁寧な生活をしたいが、丁寧な生活を自然体で行っている人はそもそもそのことを「丁寧」なんて認識していない気がする

学生時代、私からするとすごくちゃんとしていた女の子がいた
毎日朝早く起きて、お弁当を作っていて、水筒を持ち歩いていて、勉強もすきな、まあとにかく「偉いなあ」って思うような子だった
その子はでも別にそのことに対してすごいでしょうなんて言わなかったし、ごく普通のこととしてその生活をしていた
それがとても今でも印象に残っている

別に言わないのが美徳、とは思わない
ただ丁寧な生活も「非」丁寧な生活もその人がその瞬間を切り取ったとき、消費に転じちゃうような気がしてしまうのだ
周囲の目と自意識に


好きなもの好きって言えるようにずっといたいな



4.
「人は〇〇する生き物である」
と言った歯抜けの命題がある

いろいろ考えてみたけどしっくり来ていない
多分何か、最初に考えたものをああだこうだ、あれでもない、これでもないとこねくり回しているうちに逃げていってしまった

恩師はこれに、「人は定義したがる生き物である」という答えを出していた
なんとまあひねくれていて、的を射た表現だとおもう
そして、これのせいでどんな答えを出そうと先生に「定義したね」と言われている気がしてしまうのだった

本当に納得するというのは難しいな
そういうのは大抵待ち構えているときてくれない、猫とおんなじだ




最近人から音楽や本を勧めてもらったり、貸してもらったり、頂いたりした
全部は追えてなくて少し焦るけど、幸せな積読だと感じています
感想をそのうち突然伝えたりしようかな



今日はザ・なつやすみバンドの「めくらまし!」です


秋になったなあ