七味をかける

日がなごろごろ

宝くじが当たったら

ひょんな事で会社を休んだ。

結構ダメ人間なので、軽率に会社を休んでしまう。
いいのだ、こういう日があっても。


街で見かけてあんなひとになりたくないなあと思うような人はいるが、厚かましい人は多分生き易いからそうしているに過ぎないというふうに思う。


なんだか宝くじが当たる気がして、家を出た。

頭がなんとなくうすらぼんやりとしている。
ふと気になって今日の星座占いを開いた。
サイトによってバラバラで、一位だったり、10位だったりした。
全然あてにならないじゃないか。

錦糸町は昼でもなんだか汚くて、それもいつも通りだ。
小綺麗な人はあまり往来を歩いていない。
宝くじ当たったら、真面目な生きよう。当たらなかったらやっぱり、真面目に生きる。
結局のところ小心者で変わり者にはなれない。

ビックチャンスセンター、という名を見てあまり当たりそうもないけどビックチャンス、掴みたいな、と思った。
結果を待つような性格でもないから、すぐにスクラッチくじをした。
当たらない。
やっぱりかあ、と思って1500円あったらスーパーで何を買えるっけ、と考えた。


茶店で作業をしよう、そう思って横断歩道を渡った先にもう1つ宝くじ売り場があった。
ロアルドダールの、チャーリーとチョコレート工場を思い出した。

クラッチくじは三種類あって、さっき買った300円のくじと、買わなかった200円のくじを一枚ずつ買った。
200円のくじは一等30万円で、このくらいが多分身の丈だ。これでちょうど2000円、きりがいい。


茶店でちょうど12時にスクラッチをすることにした。
通りがけにメガネ屋があって、なんとなくメガネを綺麗にするあの謎の機械をした。
そうしなければいけない気がした。


ハムトーストのランチセットを選んで、この文章を打っている。
当たっても当たらなくても、私は変わらないし、人生はきっと面白い。

にぎる五円玉にはそれでも力が入っている。